トランスが好きだった頃のこと。
生まれてから、今日で5日目。
ゴールデンウィーク明けの仕事は
思ったほどキツくなかった。
時間の拘束は長かったけど、
たぶん、ゆるくこなしてたからだ。
明日からもこれでいこう。
今朝、髪の毛をドライヤーで乾かしながら、過去のことを考えていた。
クラブが好きで
毎週末、遊びにいってた頃のこと。
服と酒と恋愛にしか興味がなかった。
お酒飲んで、
踊り狂って、
適当にナンパされて、
知らない男の子と
朝、松屋のトロロ定食を食べて帰宅する。
で、ことが済むと、泥のように眠る。
そんな生活をずっと続けてた。
若いから毎週でも全くきつくなかった。
あの頃は、お金がなくて、
タバコを買うか、パンを買うか、クラブに行くか、定期を買うか、みたいな生活だったな。
いきあたりばったり。
けど、なんとかなるもんだ。
今でもね、
あの重低音の中に入りたくなる。
鼓膜が破れるほどに
スピーカーの前で
トランスを聞くのが好きだった。
あの頃のあたしは、
何に悩んでいたんだろう。
ドライヤーが終わるころ、
なみだがこぼれた